
MFブックス
まーぶるです。
今回は「魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~」第1巻の感想・評価です。
若干ネタバレ要素も含んでおりますが、ご了承ください。
魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~ 作品情報
原作
著者「甘岸久弥」イラスト「景」によるライトノベル。
魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~ 第1巻 序盤あらすじ
※本あらすじはまーぶるが作品を読んでまとめた内容です。
間違いや表現がおかしい場合でも厳しいツッコミは入れずに大目に見てね!(。-∀-)
「すまない、ダリヤ。婚約を破棄させてほしい」
婚約し新居に引っ越した初日、婚約を破棄されてしまった魔導具師のダリヤ。
婚約者であるオルランド商会の次男トビアスは真実の愛を見つけたらしい。
相手の好みに合わせ赤毛や格好を地味にしたのに、真実の愛のお相手は商会の受付嬢でダリアとは正反対のタイプに思える小さい小動物のようなフワフワした印象のエミリヤ。
しかも引っ越した新居に二人で住むという。
トビアスが出て行った新居で一人椅子に座ってうつむいていたダイヤだが、前世の記憶を思い出していた。
前世では日本企業のクレーム部門で働き、お客様から怒られ、上司に怒鳴られ、友人とも疎遠になりうつむく日々が続き、最期の記憶もうつむいて突っ伏したオフィスデスクの模様だった。
「・・・やめよう」
前世は他人に合わせ、現世は相手に合わせた結果がこれ。
ならばもう自由に自分のために生きようと立ち上がる。
友人の美容室を訪れ髪の色を元に戻し、新たな魔導具の構想を練り、その翌日には森に採取に出かける。
その森の中で全身魔物の血で血まみれの男性と出会い、ポーションや食料を分け与え王都まで送り届けることになった。
彼の名はヴォルフレード(ヴォルフ)で、騎士団魔物討伐部隊所属の下位貴族の末っ子であった。
その後自分の商会を立ち上げ、商会開設記念に一人でご飯を食べに行くと、ヴォルフと再会し、助けたお礼にご飯をご馳走になる。
しかしヴォルフが離席している間にトビアスとエミリヤが通りかかり、公衆の面前で婚約破棄の謝罪や、責めないでくれなど不快な言葉が並ぶ。
そこに戻ってきたヴォルフが二人に自己紹介をし、気分を変えるためその場からダリヤを連れ出すが、なんと歴史の教科書にも載っている次世代侯爵家と噂のスカルファロット伯爵家の末っ子が本当の姿であった。
魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~ おすすめポイント!
・ ダリヤの信頼できる味方!!
・ ヴォルフの気持ち!?
・ トビアスの自業自得感がすごい・・・
ダリヤの信頼できる味方!!
序盤からいきなりどん底に突き落とされるダリヤ。
しかし彼女には頼れる親友や仲間がたくさんいます。
友人は常にダリヤの味方で励ましてくれるし、商業ギルドの関係者もダリヤの味方してくれます。
それもこれもダリヤの誠実な人柄と確かな実力があってのことだとは思います。
それからトビアスが最悪の印象なので、ダリヤを助けようという意思も働いているのではないでしょうか。
またダリヤの今世の父親カルロの存在が大きく、貴族外でも有名な女神の右目店主のオズヴァルドと出会うことができるなど、亡くなっても娘を支え続けます。
自身が生きているときは何も言わず、亡くなってから力を発揮し娘を守る父親、かっこいいですね。
周囲の人に恵まれることは、魔導具師として活躍できる下地にもなりますので、ダリアにはこのまま真面目で誠実に経験を積み重ねていってほしいですね。
ヴォルフの気持ち!?
最初の出会いは森の中。
しかもヴォルフは全身魔物の血を浴びて真っ赤。
そんな人が森の中にいたら・・・メチャメチャ怖いですね。
しかしダリヤはヴォルフを助けてあげます。
ダリヤはダリヤで、女性一人では万一のことがあると大変と変装をし、八本脚馬を借りて森での採取。
またヴォルフには「ダリ」という偽名で男性であると話します。
しかし後にヴォルフが言うように、その時にはすでにヴォルフはダリが女性であることを本能で感じ取っていたようです。
本人は変な方向に目覚めてしまったかと困惑していたようですが。
再開後にはヴォルフはダリヤに気があるそぶりを何度か見せます。
しかしダリヤが友人としての付き合いを望んでいるため、自分の感情を抑えているように見えます。
少なくともヴォルフのダリヤに対する好感度はとても高そうですので、この二人の関係が今後どうなるのか楽しみのひとつでもあります。
トビアスの自業自得感がすごい・・・
ほんとこの人、なんと言ったらいいか最低という言葉が似合います。
なんで引っ越しをし同居を始めようとする初日に婚約破棄を言い出すのか。
ダリヤと二人で買ったベッドでエミリヤと過ごしてしまうのか。
挙句には魔導具師としてダリヤが作ったものを自分名義で登録してしまうとか。
実際にこんなことする人がいたら、最低ですね。(大事なことなので2回言いました)
もちろんトビアスにはそうする理由り、それがダリアに対する魔導具師としての劣等感のようです。
だとしてもそれは魔導具師として超えようと努力しなければならない部分ですよね。
そんな彼に自業自得ですが色々と災難が降りかかります。
自分名義で登録したダリヤの魔導具がギルドにばれピンチに陥ったり、エミリヤが貴族の血を引いておりその実家とのつながりを持とうとするも、公証人をたてて縁切りされており逆にオルランド商会が詫びを入れなければならなくなったり。
なんだかすごい事をやらかしまくってますね。
彼は今後もこの性格のまま過ごしつつけるのでしょうか・・・?
個人的評価/感想
★★★★☆
・異世界転生系のファンタジー!
・ダリヤとヴォルフの関係がもどかしい!
・少し暗いムードが漂う場面あり!
感想
タイトルの副題の通りダリヤが「前を向いて進んでいく」というのがテーマのようです。
商会を立ち上げ、有名貴族家のヴォルフと出会いダリアがどのように成長していくのか見どころがあります。
またダリヤの魔導具師としての発明品がどのように考えられ、作られ、広められていくのかも楽しみです。
あとは今世の父親カルロが、亡くなってもなお娘を助けるような話がでてくると、涙腺の弱いまーぶるは泣いてしまうかもしれません(´;ω;`)
1巻は若干暗いムードがあり、気持ちよく爽快感がある!とは言えないのですが、今後前を向いたダリヤがどのような活躍をしてくれるのか期待は大きいです。